変幻自在の演技で観る者を魅了し、「カメレオン俳優」の名をほしいままにする中村倫也さん。
その柔らかな雰囲気と、役に入り込んだ時の圧倒的な存在感のギャップに惹きつけられる方も多いのではないでしょうか。
ドラマ『凪のお暇』の“人たらし”なゴンさんから、『美食探偵 明智五郎』の超美食家な探偵まで、多種多様な役柄を完璧に演じ分ける中村さん。
「もし、そんな彼が日本の歴史を描く重厚な大河ドラマに出演したら…？」と考えたことはありませんか？
実は中村倫也さん、すでにNHK大河ドラマに複数回出演し、重要な役どころを演じているのです。
この記事では、中村倫也さんの大河ドラマ出演歴を、作品名、気になる役柄、そして出演回まで、徹底的に調査してお届けします！
中村倫也、大河ドラマ出演作品一覧 – 演じたのは悲劇の後継者たち
中村倫也さんはこれまでに2つの大河ドラマに出演していることが確認できました。
どちらの作品でも「偉大な父を持つ後継者」でありながら、「若くして非業の死を遂げる」という、非常に重要な役柄を演じています。
- 2009年『天地人』 – 豊臣秀頼 役
- 2014年『軍師官兵衛』 – 織田信忠 役
若き日の中村倫也さんが、これらの難役をどのように演じたのか、作品ごとに見ていきましょう。
『天地人』（2009年）- 豊臣家の終焉を背負った貴公子・豊臣秀頼
妻夫木聡さん主演の『天地人』で演じたのは、天下人・豊臣秀吉の世継ぎである豊臣秀頼役でした。これが中村さんの大河ドラマ初出演となります。
秀頼は、父・秀吉の死後、若くして豊臣家の当主となります。しかし、その実権は母・淀殿と徳川家康に握られ、時代の大きな渦に翻弄されていきます。
中村さんが演じたのは物語終盤の第46回。最後は「大坂の陣」で徳川軍に敗れ、豊臣家滅亡という悲劇的な最期をむかえる役どころでした。
物語のクライマックスに登場し、豊臣家の終焉という重責をその身に背負った貴公子を、鮮烈な印象と共に演じきりました。
『軍師官兵衛』（2014年）- 父と共に散った悲運の嫡男・織田信忠
岡田准一さん主演の『軍師官兵衛』で中村さんが演じたのは、あの織田信長の嫡男・織田信忠です。
奇しくも『天地人』の豊臣秀頼役に続き、ここでも時代の転換点で犠牲となる「悲劇の後継者」を演じました。
信忠は、父・信長から家督を譲られ、次代の天下人として期待されていました。
劇中でも、中村さんはその期待に応えようとする実直でりりしい姿を好演。しかし、その運命は「本能寺の変」で一変します。父・信長が明智光秀に討たれたことを知った信忠は、自身もまた二条新御所で奮戦の末、自害に追い込まれました。
偉大な父の背を追いながらも、その夢半ばで散っていく。そんな信忠の無念や葛藤を、中村さんは繊細に表現しました。ファンからは、りりしい武将姿や、髪型（月代 さかやき）も印象的だったという声が上がっています。
主な出演回リスト（作品ごと）
中村倫也さんが出演した回のリストをまとめました。
『天地人』（豊臣秀頼 役）
- 第46回「大坂城炎上」
『軍師官兵衛』（織田信忠 役）
- 第12回「人質松寿丸」
- 第15回「播磨分断」
- 第16回「上月の守り」
- 第17回「見捨てられた城」
- 第20回「囚われの軍師」
- 第21回「松寿丸の命」
- 第23回「半兵衛の遺言」
- 第26回「長政初陣」
- 第27回「高松城水攻め」
大河ドラマ以外の代表作品 – その多面的な魅力
大河ドラマで見せたシリアスで悲劇的な役柄とは対照的に、中村倫也さんは他の作品で全く異なる顔を見せています。これこそが彼が「カメレオン俳優」と呼ばれる所以です。
- 『半分、青い。』(2018年): “ゆるふわイケメン”の「マアくん」こと朝井正人役で人気が急上昇。多くの視聴者が“マアくんロス”に陥りました。
- 『ホリデイラブ』(2018年): 妻を精神的に追い詰めるモラハラ夫を怪演し、視聴者に強烈なインパクトを与えました。
- 『凪のお暇』(2019年): 誰にでも優しく、人をダメにする“メンヘラ製造機”のゴン役で社会現象を巻き起こしました。
これらの役柄と大河ドラマの役柄を比較すると、彼の演技の幅広さ、そしてどんなキャラクターにも命を吹き込む役作りの深さがよくわかります。
大河ドラマ出演経験が中村倫也のキャリアに与えた影響
若くして経験した2度の大河ドラマ出演。特に、歴史の渦の中で翻弄され、悲劇的な最期を遂げるという、内面的な表現が求められる難役を演じきった経験は、間違いなく彼の演技の礎の一部となっているでしょう。
役柄の背景を深く理解し、その人物の長所も短所も捉えて表現する。そんな彼の真摯な姿勢は、大河ドラマという大きな舞台で歴史上の人物と向き合った経験によって、さらに磨かれたのかもしれません。
Q&Aで解決！中村倫也と大河ドラマの気になる疑問
- Q. 中村倫也さんが初めて大河ドラマに出演したのはどの作品ですか？
- A. 2009年放送の『天地人』で、豊臣秀頼役を演じたのが初めてです。
- Q. 中村倫也さんは大河ドラマでどんな役を演じましたか？
- A. 『天地人』で豊臣秀頼役、『軍師官兵衛』で織田信忠役を演じました。どちらも歴史上の有名な武将の「後継者」であり、若くして亡くなる悲劇的な役どころです。
- Q. 出演作を今から視聴する方法はありますか？
- A. NHKオンデマンドなどの公式動画配信サービスで視聴できる可能性があります。詳しくは記事の最後で紹介する配信サービスの情報をご確認ください。
まとめ
今回は、俳優・中村倫也さんの大河ドラマ出演歴について徹底的に調査しました。彼が出演したのは以下の2作品です。
- 『天地人』(2009年) 豊臣秀頼 役
- 『軍師官兵衛』(2014年) 織田信忠 役
どちらも時代の大きな流れの中で悲劇的な運命をたどる後継者という、物語の重要な鍵を握る役どころでした。これらの経験が、現在の「カメレオン俳優」中村倫也を形作る上での貴重な糧となっていることは想像に難くありません。
今後、彼が三度目の大河ドラマに出演するとしたら、一体どんな歴史上の人物に新たな命を吹き込んでくれるのでしょうか。主演としても、あるいは物語をかき乱す重要な役どころとしても、その活躍から目が離せません。
